第20回
全国果樹技術・経営コンクール
このコンクールは、技術・経営のモデルとして受賞者の成果を広く普及するとともに、先進的な取組を実践している産地・生産者を励まし、施策の具体的な推進の中核的役割を担ってもらうという視点から実施されており、現下の情勢において大変大きな意義があるものと考えられています。

公益財団法人中央果実協会理事長賞
〇長野県長野市(りんご)
共和園芸農業協同組合(昭和23年設立)(代表者 滝沢徳治)
りんご140haを栽培する307戸で構成される農業協同組合であり、昭和23年に全国でも珍しいりんご専門農協として発足した。
数あるJA事業のうち、生産と販売事業に一本化することで、組合員と役職員が一致団結してきた。小規模産地ではあるが、共選所出荷比率が高く、シーズンを通して安定した出荷量の見込める産地として販売先からの信頼も厚い。選果場に併設された冷蔵施設や外部冷蔵庫の活用による貯蔵販売、各品種の完熟品の販売、業務加工需用者への特別集荷による原料供給等、多くの工夫をしている。
毎年6月に行う管内の園地一斉点検には県果樹試験場をはじめとした指導機関やJA指導部、役員らが参加し、60人以上で1組合員につき1ほ場を巡回、点検しており、点検後には情報共有のための検討会を開催して、その年のりんご生産に活かしている。各種栽培・出荷講習会への組合員の出席率は非常に高く、指導部会を中心とした技術指導体系が確立されている。
毎年1,000人以上の市内外小学校等の社会科見学を受け入れるなど、地域社会にも貢献しており、地元の小学校では約50年にわたる伝統行事として、児童が毎年花摘みを体験するほか、第二校歌として「りんごの里共和」という歌が各種行事で歌い継がれている。
2019-02-20 11:24